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例えば明日君と恋をするのなら、

*鹿です
 牡鹿銀→牝鹿新八 ぬるいアッー!がありますのでぬるく注意

*素人がggった程度の鹿知識であります。
不快に思われましたら即効ページを閉じて視界からも記憶からも消去し見なかったことにして下さい。
*新八は牝鹿だけど新八です。女体ってわけではありません。<牝の方が小さくて可愛いから・・・
*鹿だけど鹿耳の擬人化でも擬態化でもどんな脳内変換でも構いません。
*完全俺得

*しつこいですが、鹿です。






※       ※
 
 小さな牝鹿の新八は視力の弱い鹿だった。
 仔鹿の頃、人間達の悪戯によって眼の光を失った新八は保護された動物病院の先生であったお妙によって救われ、放し飼いの公園で飼われている。
 その公園内には新八の他にもたくさんの鹿がいたが、眼の悪い新八はどのグループにも入れてもらえずひっそりと、観光客の人間達からも隠れるように一匹で暮してきた。
 仕事の忙しい合間をぬって、週に何回か新八に会いに来てくれるお妙の手から鹿せんべえを食べるのが新八の楽しみであった。
 最近めっきり寒くなってきたことや、秋めいてきたことなどを新八に話して聞かせるお妙は近頃新八に妙な忠告をしてくるようになった。
「いいこと新ちゃん。この時期の牡鹿の下半身は高2の夏ですからね、新ちゃんのような可愛い牝鹿はむやみに近づいては駄目よ?しつこく言い寄ってきたら迷い無く急所に一発くれてやりなさい」
 先ほどまですっかり秋ねーと言っていたのに今は夏と言う。
 新八にはツッコミどこであったが、姉上と慕うお妙の言うことなら素直にうなづく新八であった。
 もっとも人間の言葉を理解できる頭の良い新八でも、お妙の言葉に隠された本質までは理解できなかった。
「本当は私がずっとそばにいられたらいいのに・・・」
―姉上・・・ありがとうございます。僕をいつも心配してくれて
 新八は人の言葉を話せないが、頭を垂れお妙に頬ずりする仕草をしてくる。そんな時、新八に甘えられたりお礼を言っているかのような行動に見え、ますますお妙を夢中にさせた。
「うふふ新ちゃんは本当に可愛いわね」
 新八を人通り満足するまで構いたおしたお妙は、夕暮れ遅く新八が住処とする泊まり場へ帰っていくのを見送って帰宅した。
    




 それから間もないあくる日、新八は暖かな日差しの木の下でまどろんでいた所を一匹の牡鹿が近づいてきた。
 新八は眼が悪いので思うように相手の姿をはっきり捉えることができなかったが、小柄な自分よりも大きな体系と立派な角が生えていることは分かった。
 そして、自分や他の鹿たちとも違う銀色の毛並みをしていることも。
 日の光に反射し銀色の毛並みは銀にも白にも金色にも見え綺麗に輝き、新八は思わず見惚れ相手の接近をつい許してしまった。
 銀髪の牡鹿は新八のそっと顔の近くまで寄ると、新八の口や鼻の匂いを嗅いできた。
 驚いた新八は硬直し反応ができなかった、そんな新八の眼を覗き込んだ銀髪の瞳はまるで死んだ魚のような目をしていて、生気のない色に新八はますます恐怖が勝り声も出せない。

 そして、ゆっくりとした動作で新八のお尻に鼻を押し付け匂いを嗅いだ。


 草の上に押し付けられ、身体中の動きを封じられた新八はただ震えながら呼吸をあぐあぐ喘ぐしかなかった。
 その間にも新八の上に圧し掛かる銀髪の牡は、新八の首に顔を埋め肌を吸いこむように押し付けた唇を下へと滑らせていく。
「はっ・・・はっ・・・・・あぅっ!」
 男の唇が小さな2つの頂を甘噛みし吸い込むと、新八の身体中に雷のような快楽が走った。
「ぁっ・・・・・ぁっ・・・はぁ・・・ぁんっ・・・・」
 新八の両足をこじ開け男の大きな身体が割って入ると、胸の頂から下へと這っていく男の舌は時折肌を吸い、紅い痕を散らしていく。
 新八の肌をどんどん熱くさせていく男の舌が、新八の幼さを残す白く艶やかな股の内側に噛み吸い痕を残すと、今まで誰にも触られてこなかった秘所を見下ろし舌なめずりし、ゆっくり顔を埋めていった。
 新八の未熟な身体を舌で嘗め尽くしていく男の存在に、恐怖と快楽が合わさって鳥肌を浮き表す新八は熱情の渦に飲み込まれながらも光を宿さない黒い大きな瞳で空を映し、掠れていく脳内でお妙が言った言葉を思い出した。
 そしてやっとその意味を身をもって知った。
 思ってもいなかった、自分がそうゆう対象になるだなんて。
 牡の接近を許してしまった自分にも確かに非がある。けれど、これはあまりに酷い。
 新八は悲しさで一杯になり、涙をポロポロ流し身体中を振るわせた。
「ひっぐ・・・ひっぐ・・・」
 新八の肌に興奮していた銀髪の男は少し落ち着きを取り戻し、新八の股の間に顔を埋めびしょびしょに濡らしていた箇所から舌を放すと顔を覗きこんだ。
「いや・・・いやです・・・・・こんな」
 涙が溢れぐしゃぐしゃになった顔を両手で覆い隠す新八の姿に、だんだんと居た堪れなくなった男は押し付けていた小さな身体を離し声をかけようとした、その瞬間――。
 鳩尾辺りに小鹿の足が埋め込まれ、銀髪の男は頭に星をチカチカさせ地面に倒れ込んだ。
 その間を逃さず、お妙の助言の通りにして見せた新八はふらつきながら全力でその場を逃げたのだった。
 男が苦しそうな声で「ちょっ・・待って・・・俺の話聞いて・・・」という声が聞こえた気がするが、新八には気に留める余裕など残っていなかった。

 その日は恐ろしくてとても寝付けず、一晩中身体を震わせていた。
 こんな夜、信頼ある誰かに傍にいて欲しいのに誰もいない。お妙もいない。
 新八はこの時以上に、世界中で一人ぼっちの孤独を感じる夜がなかった。
 押し殺した涙声は誰にも届かなかった。


 その夜を過ぎた数日後、新八は再び頭を悩ます出来事に直面していた。
 新八が身体を休めている場所から数メートル先に、ついこの間新八を襲ってきた銀髪の牡鹿が休めているのであった。
 銀髪の男は鈍い動作で居座りを決め込んでいたが、あの死んだ魚の様な目だけは新八の姿を離さずじっと見つめ続けているのである。
「何故」、とか、「どうして」、とかの疑問以上に「また襲い掛かってきたらどうしよう」という不安の方が大きかったが、男が一定の距離を詰めてくる気配は無く、ただ新八の傍にいるだけだった。
 それでも新八には多大なストレスの他に無く、席をはずし場所を映ろうにも銀髪の男も一緒に立ち上がりのっそりのっそりと着いて来ては新八に近い場所にまた身体を休め、傍を離れようとしなかった。
 狡猾な男はお妙が新八の傍にいる時だけ姿を消すので、お妙にこの困っている現状を伝える術も無く。 
 無言のプレッシャーに先に参るのはいつも新八で、人も鹿の気配のない静かな所にいるよりも賑やかな場所の方が少しは安らぐかもしれないと思い、観光客の出入りの多い道沿いを歩いていくと後ろからゆっくり小鹿の後を追って来る銀色の牡鹿の姿はとても眼に惹く光景であったが為、ますます観光客の人間や他の鹿たちの目線を集める羽目になる新八であった。
 
 ついに堪えることができなくなった新八はある時、ぴたっとその場に立ち止まった。
 後をつけていた銀髪も一定の距離を保ったまま同じように立ち止まったが、眼だけは興味深げにしげしげ見つめ続けている。
 そしてゆっくり時が過ぎたかのように思われた瞬間、驚異的な速さで新八は走ってその場から逃げた。
 新八は小柄だが身が軽いので脚力に恵まれていたが、いかんせん視力が悪い。
 途中何度も木の根っこに足を引っ掛けたり、転びそうになるのを必死に堪えその場から少しでも多く離れ銀髪の男を撒こうと試みる。
 
 公園内の小高い山まで登りきった所でもう大丈夫だろうと後ろを振り返ると、なんと息をゼハゼハヒューヒューしながら銀髪の男もしっかりと登りきっていた。
 これにはさすがの新八も素直に感心した。
「すごいですね・・・」
「・・・ハァハァ・・ゼィゼィ・・・お、お前もな」 
 新八の言葉に息を切らせながらも口を上げ返事した男は、地面に倒れ込みしばらく動けそうに無かった。
 今のうちにその場から離れ今度こそ男の手の届かない所へ逃げることもできる筈なのに、何故か新八は離れることができずその場に留まった。
 男の身を多少心配してしまう新八であったが、それ以上に男がどうしてこんなにも自分に構うのかその理由も知りたくはあった。
 まだすぐ傍まで近寄れないが、今のこの男からはついこの間の得たいの知れぬ恐ろしさを感じなかったからでもある。
 新八は息を整える男から視線を外し、緊張を和らげる為に太陽を見上げた。
 
 新八が離れる気配のない事を感じた男は、ゆっくりと顔を上げると座り込みながら新八の姿を見つめた。
 時刻はすでに夕暮れ、沈み行く茜色の太陽を見つめる新八の横顔は黄金色に輝き素肌から滴る汗させ琥珀色に光輝いている。
 銀髪の男はその美しさに魅入った。
 
 そして想う。
 いつだって己は遠くから見つめていた。
 声をかける勇気さえない癖に、その寂しそうな横顔を忘れられず。

 この時期特有の一時の熱い欲情に身を任せ、我慢できず先に肌を触れてしまった。
 もっと大事な事があるのに。
 大切な思いを伝えたくて、わずかなチャンスをずっと待っていた。

 今なら言える。

「なぁ・・・・・」
 だからどうか、もう逃げないでくれ。
「俺は・・・」
 寂しい夜、傍にいさせて欲しい。

 続けられた言葉に、戸惑いながらもやがてはにかんだ微笑を新八が向けてくれた。
 その頬に太陽の光ではない、わずかな赤みがさしていた。







 □



――と、いう妄想を繰り広げていた修学旅行中の銀魂高校3年Z組担任教師は、傍で観光地の名物である鹿を写真にとっていたメガネの教え子に感想を聞いた。
「ってのはどうだろう、志村弟」
「・・・・・転校しよう」






※      ※

>>Dear you  お題より
一人旅行った時に妄想したネタです。
補足:この時期9月から11月頃まで鹿さんは発情期なんだそうです。
小さな牝鹿の後を追う大きな牡鹿の光景を見てついつい銀新変換してしまいました。

3Zでおとしてしまってすみません、小説版の修学旅行でこんなんあるといいと思いました。
ここまで読んでくださりありがとうございました。  

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