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26:00、いつもの場所で

3Z銀新










※      ※



 手元に戻ってきた小テストの答案用紙を手に溜息をこぼした。
 悪くも無く良くもない極めて平均点のすぐ真横に書かれている見慣れた字は、走り書きなのに綺麗に整っている。
 
 字は人を表すという。
 
 新八は初めてこの流筆な字だけを見た時、どのような人物が書いたのか想像を膨らませた。
 自分の字もさほど汚くはないけれど、それでもこの綺麗な字には程遠いと思い授業の合間にノートの端っこに真似てみたりもしたことはあった。
 ほんの少しだけ身も知らぬ字の主に憧れていたことなど誰にも言えない。
 若気の至りである。 
 
 普段の空気が抜けた姿とはまるで似ても似つかない、そのくせメッセージの裏に隠した邪な感情と、それに煽られ疼く身体、大好きな硝煙と甘い肌の匂いと汗の匂いが温もりの熱さと共によみがえり
毎回の小テストのたんびに書かれた達筆な字に、新八は己の答案用紙をくしゃくしゃに丸めてあの銀髪天然パーマに投げつけたい衝動に駆られてしまうのだった。
 


※   ※
>>Dear you お題
年上の男性が書く綺麗な字ってかっこいいよねっていう話

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