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ぬるいですが、あっー!な感じに仕上がってますので*要注意!!
銀←新 なんかちょっとシリアス
※ ※
新八は急いで襖へ走った。
焦るあまり足が思うように動いてくれない。
後ろから伸びてくる逞しく熱い手には捕まるわけにはいかなかった。
――どうしてこうなってしまったのか
焦れば焦るほど、頭の回転が鈍り
結局、どうしてこうなったのかがわからないまま
新八は銀時から逃げた。
新八は銀時に恋をしていた。
途方もない想いをひっそりと抱いていた。
銀時が呑みに出かけ帰宅が遅くなるのはいつものことで、神楽と定春を寝かしつけ眠気が襲い掛かってくるのを必死に堪えてしまうまで銀時の帰りを待ってしまう。
その理由など簡単だった。
どんなに帰りが遅かろうと、酒臭さを纏っていようと、へべれけに酔いつぶれあげくには立ちの悪い絡みっぷりを見せようと、どうしようもないマダオであろうとも
新八はただ銀時の顔が見たかったからだった。
嗚呼、貴方の顔を見るだけで――
呆れながらもホッとしている自分が此処にいて
寝顔の悪さに気持ちは覚めるどころか、胸の苦しさが増す一方。
この恋心を自覚したと同時に、この想いは一生墓の中まで隠していく覚悟を決めた。
銀時の帰りが遅くなったその翌朝、二日酔いに苛まれる銀時を布団に放置し神楽は元気に定春を伴い遊びに出かけていった。
「銀さん大丈夫ですか?」
布団の中に顔まで隠す白髪頭に呼びかけると、少し寝苦しそうに動く
「・・・・新ちゃん俺死ぬのかな」
「ただの二日酔いに死なせませんよ。まだ給料も払ってもらってませんし」
「・・・そこに愛はあるのか」
「はいはい愛してますよ。味噌汁作ったんですけど、飲めますか?」
台所へ向かうために立ち上がり襖へ体の向きを変えると、その左足を銀時の手が掴んだ。
ギャッ!という色気のない声をあげ、顔から床へ転んだ。
文句を言おうと痛みを堪え顔を上げようとするも、どんどん体が銀時の眠る布団の中へ引きずられ込む。
「わっ、まっ、ちょっ!」
あっという間に銀時の真っ暗な布団の中へ新八の身体が収まっていて、暗闇の中でもぼんやり白く浮かぶ銀時の髪に色が少し綺麗だと思った。
声を荒げることもできぬまま、炎のように鈍く光る赤い瞳魅入られ
気づけば唇を重ねられていた。
どんなに夢に見た銀時の唇に。
柔らかな口づけから燃える様な激しい口づけへ
その変化についていけない新八は息苦しさを覚え銀時の甚平の腕を力なく引くと、ようやく唇が離れた。
ハァハァ・・・と息を整えようとする新八の耳に囁かれた言葉に瞠目していると、また濡れた唇が重なり
ただ驚きだけが一杯の心だけが置いてけぼりに、新八の頭の中はどこか冷静だった。
最初で最後かもしれないと、銀時の熱いぬくもりを感じようと新八を強く抱きしめる銀時の背に両手を重ねた。
それからはただ夢中だった。
自身を立ち上がらせた部分を銀時の手で擦られ、己の声とは思えぬ甲高い声をあげ銀時を興奮させた。
局部を銀時の指に強く押された新八の身体が簡単に跳ね上がり、その反応に好くした銀時はいやらしい笑みをにやつかせますます新八の肉体に夢中でのめり込む。
先に一人で白濁を先端から垂らした新八は荒い息遣いとぼんやりとかすむ視界にいつのまにか眼鏡が外されていることに気づいた。
鈍った心体に力なくぐったりと白いシーツの上に横倒れていると両足を一杯に広げられ、銀時のパンパンに腫上がった熱い肉塊がどろどろに解けた新八の奥に力ずくで一気に押し込まれた。
あとはただひたすら揺すぶられ、先ほど身体が跳ね上がった新八の奥の箇所を何度も渾身の力で突かれ、ぐっしょりと湿ったシーツに新八と銀時の体液がどんどん沁みこんでいく。
「あっ・・・・・・んぁっ・・ああっ・・・・・・・はっ・・ぁぁんっ!」
痛みとそれを上回る快楽に溺れる新八の姿を上からずっと見つめ続ける銀時の額の汗が新八の頬に零れ、見たこともない銀時の快感に染まった厭らしい視線に興奮した新八は、銀時の名を揺すぶられながら必死に呼び熱く潤んだ黒い瞳で見つめた。
何度も奥を貫かれ、銀時の手で強く擦られた陰茎から熱い体液が揺すぶられながら零れ散り、身体を弓反りに仰け反った新八の奥に強烈な圧迫感が生まれ、一気に引き抜き快感を得るともう一度奥めがけて貫いた瞬間甲高い声を上げた新八に強く締め付けられ銀時は思う存分精液を新八の奥へ注いだ。
銀時に抱きしめられたまま目覚めた新八は、時刻がすでに午後を指している時計を見つめ唐突に神楽と定春のことを思い出す。
少女達はお昼どうしたのか、もしかしたら一旦家に帰ってきたのだろうか、自分たちの状況を知られてしまいいたのだろうか、と。
そしてそれ以上に自分たちの関係がどうなってしまうのかを強く恐れ心が冷えていった。
とんでもないことをしてしまった。
もう戻れない。
隣で眠り続ける銀時の寝顔を見つめ、そっと褥から抜け出すとすぐに腕を捕まれた。
もしや起きているのかと焦って振り向けば、いまだ銀時は眠ったままで、離れていくぬくもりを逃さないように無意識に手を伸ばしたのかと思えば一層愛しさが膨らむ。
滲んできそうな涙を堪え、捕まれた手を丁寧に解けば簡単にはずれた。
脱ぎ散らかした袴を身体に通し着込むと、最後に銀時に礼をし寝室から、そして万事屋から出て行こう襖に手をついた瞬間に後ろから強く抱きしめられた。
銀時の静かな声が耳元を震え上がらせる。
「おいおい勘弁しろよ。銀さん二日酔いなんだからよぉ」
零れ落ちる涙に堪えきれず、震える声を息だけで問いかけた。
――どうして
一層腕に力が篭り、背中から感じる熱い体温に先ほどの情事を思い出させた。
捕らえれたいるのは両腕なのか、それとも心なのか分からなくなり
耳を軽く甘噛みされ震える身体を押さえつけることもできないまま、銀時の腕の中でようやく新八は思い知らされた。
「・・・・・言っただろう?」
横から覗かれる強烈な赤い瞳が捕食者を捕らえた獣のような光でギラギラ新八を捕らえる。
「もう・・・」
――逃さなねぇ
再び布団に閉じ込めようとする両腕に抵抗し一瞬の隙をついて離れれば、急いで襖に手を伸ばした。
ただ怖かった。
このぬくもりから、銀時の熱い想いからもう二度と逃げられないことは理解していても
それでも新八は銀時から逃げた。
※ ※
>>Dear you お題
酒に酔っていたのは銀さんじゃなくて私のほうです
力不足なのはわかってる_| ̄|O
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